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zoom RSS 「老いてゆくアジア」読了

<<   作成日時 : 2008/03/07 23:49   >>

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中公新書の「老いてゆくアジア 繁栄の構図が変わるとき」を読み終わりました。

中国を先頭に急速に発展しているアジアが実は「急速に老いている」ことを人口統計などから説明し、今後、直面する課題と対策について論述しているのが本書です。
また、現在のアジアの経済成長を「人口ボーナス」という概念を用いて解説しています。
本書を読むまでは「人口ボーナス」という概念は知らなかったのですが、考え方自体はなるほどと思いました。ただ、うーん、命名としてはもう一ひねりあった方がより受けが良いような(笑)
で、アジアにとって、この人口ボーナスの期間に高齢社会への備えができるかが課題だとしています。
そうでなければ、「高齢化と貧困が重なる「人間の安全保障」にかかわる問題が現出する」(138頁)と指摘しています。
本書の内容は、第一章で「アジア地域における少子高齢化の実態を詳細に確認」(はじめに)し、「アジアは「高齢人口の爆発」という時代に突入することを指摘」(はじめに)しています。
第二章では「「人口ボーナス」という考え方を用いてアジアの高成長」(はじめに)を説明し、第三章では、「人口ボーナスの後にアジア経済は、どのような課題を持つ」(はじめに)ことになるのかを述べ、第四章では、「高齢社会を支える社会保障制度構築の課題」(はじめに)を指摘し、第五章で「高齢化問題へのアジア諸国の地域協力」(はじめに)を提言しています。
しかし、資本は、人口減少が始まった日本を吸い尽くして、これから人口ボーナスの期間に入ったアジア諸国に手を広げて、そしてあと数十年したら、アジア諸国を終わって、中東とかアフリカとか次なる人口ボーナス期間に入る国々を飲み込んでいくんでしょうね・・・。
まさに、計画的な焼畑でなくて、短期間に焼畑を行って土地を完全に死なせてしまう近年の焼畑農業みたいだ。

あとは個人的メモ

世界人口の増加率は、マルサスやローマクラブが指摘した食糧や資源の限界に突き当たる前に、低下に向かっている。」(6頁)

日本に次いで、韓国と台湾が二〇二〇年頃に、シンガポール、中国、タイが二〇三〇~三五年にかけて人口減少社会に移行する。」(13頁)

アジアではほとんどの国で、日本と同等かもしくはそれ以上のペースで高齢化が進むことになる。」(36頁)

出生率の急低下は、将来の高齢化加速の原因となるが、アジアにおいては高成長を生み出す原動力ともなった。出生率の低下、すなわち少子化は、即座に高齢化に結びつくわけではない。そこにはタイムラグが存在する。この間、社会は若年人口が増えることで活気づき、経済は追い風を経験する。」(42頁)

生産年齢人口の増加は、労働投入量の増加には必ずしも結びつくわけではない。労働市場の整備、産業構造の発展段階、政府の政策などが強く影響する。つまり増える労働力人口を吸収できるか、また労働者に成長の果実を均等に配分できるか否かが課題になる。」(57頁)

人口ボーナスの期間は、開発途上国にとって先進国に追いつくためのよいチャンスであり、将来やってくる高齢社会に対する準備期間といえる。つまり開発途上国は、その効果を十二分に吸収し、豊かな高齢社会を実現するための経済社会的基盤を構築しておく必要がある。」(65頁)

アジアが共通して労働投入量の減少と国内貯蓄率の低下に向かう以上、成長を持続するには、それ以外の成長要因、すなわち技術を含む「全要素生産性」を向上させるよりほかにない。」(103頁)

中国やASEAN4では、農村から若年労働力を吸収しながら、都市部が人口ボーナスの効果を享受し、経済成長を索引してきた。この傾向は今後も続くものと考えられるが、その反面、農村における人口ボーナスの効果は乏しく、所得格差はさらに拡大する可能性が高い。また、成長が都市から農村へ波及する際に、受け手としての中高年層の能力が欠けていれば、その効果は半減するであろう。これを回避するには、現在の高い国内貯蓄を効果的に使うことはもちろん、農村にとどまり続ける中高年層の生産性を引き上げるような施策が必要となる。」(126頁)

幸いなことにグローバル化が進む現代は、インターネットの活用で瞬時に驚くべき量の情報交流が可能である。さらに世界全体で活躍するNGO、NPOの経験は、その宝庫であるに違いない。各国政府に求められる施策の一つは、地域住民がアクセスできるこのような情報交流の基盤整備である。」(194頁)

目次
はじめに
 少子高齢化の波/「まぼろしのアジア経済」を超えて
第1章 アジアで進む少子高齢化
1 世界人口とアジア
2 アジアにおける出生率低下の背景
3 高齢化地域としてのアジア
第2章 経済発展を支えた人口ボーナス
1 「東アジアの奇跡」はなぜ生じたか
2 人口ボーナスとは何か
3 アジア各国は人口ボーナスの効果を享受できたか
第3章 ポスト人口ボーナスの衝撃
1 人口ボーナスから高齢化へ
2 高齢化による成長要素の変化
3 中国、ASEAN4の高成長の壁
4 ベビーブーム世代の生産性
5 ベトナムとインドの参入
第4章 アジアの高齢者を誰が養うのか
1 アジアの社会保障制度
2 社会保障制度構築の課題
3 開発途上国が直面する困難
第5章 地域福祉と東アジア共同体
1 福祉国家から福祉社会へ
2 日本の地域福祉の取り組みと教訓
3 真の東アジア共同体形成に向けて
あとがき


2002年度以降コピーを取って、あるいは印刷して読んだ論文等

国家と自由 憲法学の可能性 7 基本的諸自由の理論 ロールズとアレクシー / 渡辺康行 法律時報. 70(12) [1998.11]

一 はじめに
二 ハートのロールズ批判
三 アレクシーのロールズ論
 (1) リベラルな人格概念
 (2) 基本的諸自由とその優先性
 (3) 基本権の適用
 (4) 人格、合意、討議
四 ロールズとアレクシー
五 結びに代えて

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